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2005年11月12日 (土)

保育の無償化も世界の流れ!

 昨日、第15回大阪地方自治研修会保育の「幼保一元化・「総合施設」を考える」という分科会に参加してきました。

 国が進める保育制度改革の現段階での状況と実施後の影響や実際すでに進められているところの状況、そうした中で幼児期を「幸せだ」と感じられる時代にするために大切にしなければならないことは…、といったテーマでそれぞれお話がありました。

講師の先生が紹介をしてくれた資料を帰りの電車で読んで、思わず心の中で「100へえ」を発しました。
福島大学の大宮勇雄さんが書かれているレポートです。
タイトルは、
「公的保育制度こそ世界の流れ」ーOECD報告『人生の始まりを力強くー乳幼児期の教育と保育』を読む

中身は2001年にOECD(経済協力開発機構)から発表された調査報告書について。
調査報告は、世界的に保育・幼児教育に対する重要性に対する認識が高まる中で、各国が取り組むべき保育政策の今後の課題と方向を示すために行われたもので、対象国はオーストラリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フィンランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スウェーデン、イギリス、アメリカ合衆国。

 宮本先生は「保育はすべての子ども達の権利の時代」と題して、保育政策の今後の動向として注目すべき3つの点を紹介してくれています。

 第一に注目をすべきは、各国で「保育への権利」の法律への明記と、保育料の無料化の進展。

 報告書は、「2年間の無償の、発達保障のための半日制の保育はヨーロッパ諸国のスタンダード」であり、「家庭の収入、親の就労状態、特別な教育ニーズ、民族的言語的な環境いかんにかかわりなく、質の高い保育を受ける機会をすべての子どもたちに、公平に提供すること」の重要性を強調している。

調査対象12カ国のうち、8カ国が何らかの形で保育を法的権利と規定し、5カ国で4歳以上の保育が無料となっており、イギリス、スウェーデンではさらに低年齢への無料拡大が予定されている。

 2つめに「保育の質」に対する政府サイドの感心の高まり。
 
 3つめは、政府による充分な投資の決定的重要性。「…質が良く、公平なアクセスをもった保育制度を維持するためには政府による充分な投資がかかせない」と述べ、政府の保育に対する責任を明確にしている。

宮本さんは、小学校前の教育に対する公共支出のGDP比は28カ国中24位という極めて立ち後れた状況にあることを紹介し、「保育の質という視点から今厳しく問われるべきは、日本の場合、国と地方の政府であることは明白である」と指摘されている。

高等教育の無償化は世界の流れと言うお話は以前から聞いてましたが、保育の無償化も世界の流れとなってきているなんて、本当に驚きです。枚方では、保育料の値上げが心配されていますが、保育料を上げなくても、定率減税の廃止の影響で自動的に保育料が引き上げられる家庭も出てくるんじゃないでしょうか。
あまりにも違う日本です。

違いといえば、保育の市場化についても、報告書では市場化の原理に立つ国は圧倒的少数派であること、市場化が供給の拡大と利用しやすいサービスの提供を可能にする」というのはまったくの幻想だと痛烈に批判し、むしろ今後のあり方として公的な責任原則が明確で公立施設を原則(民間施設は親の選択肢を広げるという意味で必要)とする北欧諸国のシステムを報告書は指示しているそうです。


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コメント

なるほどです。

先日、杉山先生の学習会に参加しましたが、同じくOECDの報告の中に、
アメリカで、貧困層へ税金投入の研究が行われ、
乳幼児期から、税金で手厚く教育を受けたグループと
そうでないグループを分けて経過研究した結果

乳幼児期からきちんと、教育を受けたグループは成人すると
税金の投入の必要がない人が多い事、
また、そうでないグループには、成人すると刑務所等・・・で
税金使用が必要になる人が多い事
となっていた研究結果が出ていたと話がされていました。

結局、国は政府が支えているのではなく
当たり前ですが、国民が支えているので、
人の育ちに関する部分にはどうしても、国としての
役割が重要であるという事だと感じました。

人格の基礎を形成する乳幼児期と
それを育む学童期

何れも、国として最大限保障すべきものだと感じます。

投稿: はくの彼女 | 2005年11月13日 (日) 14時12分

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