« 認定子ども園 | トップページ | 生涯学習市民センター条例 »

2006年7月17日 (月)

生活保護学習会

 枚方・交野生活と健康を守る会が7月16日に「生活保護学習会」を開催し、私も参加しました。

 学習会の講師は全大阪生活と健康を守る会連合会の大口さんです。大口さんからは、所得格差が広がるなかで、生活保護受給者が増加している状況とともに、北九州で生活保護を巡る餓死事件が起きたように、「最後の砦」としての役割が発揮されていない府下の事例を紹介されました。

 4万円の年金で暮らす83才の女性が保護の申請をしているのに、81才の弟からの支援をしてもらえと何度も追い返していたという話し。この女性はこれまで81才の弟から若干の支援を受けて生活を営んできたものの、弟さん自身の生活のやりくりが困難になり支援ができないと言われたことから、困り果てて役所の窓口に訪れているのです。真夏に徒歩で20〜30分かけてやってきている高齢者の申請を、なんだかんだ言って受け付けなかったということですから、本当にひどい話しです。
  また、30代の母子家庭の女性(収入11万)で二人の子どもを育てるのが困難になり、相談しても受付なかった等の話もあり、北九州の餓死事件のような事を繰り返してはいけないと感じました。

 大口さんは、ヨーロッパ先進国の労働者が労働条件と社会保障の充実を求める運動を車の両輪として取り組み、社会保障制度が確立させてきた歴史や日本の生活保護の歴史を紹介しながら、憲法25条にもとづく国民の権利として確立した現在の生活保護法の積極的意義を強調されました。

 あのハリー・ポッターのローリングさんが生活保護を受けながら原稿を書いていたという話は有名ですが、その話を聞いたとき、「日本ではありえない」と思いませんでしたか?
  ポストに投函するだけでも、保護の申請が出来るとか‥。申請をさせまいと、水際作戦で追い返すことに必死になっている日本との違いに驚きます。

 また、自公政権が母子加算の廃止や保護基準の削減、などを進めようとしていることも紹介されました。保護基準の削減とは、年金の額が低すぎて生活できない状況を放っておいて、生活費の基準額を低い年金額にをあわせて引き下げようというものです。

 すでに高齢者加算が廃止されるなかで、お風呂のお湯は1週間は変えない、近所とはつきあわない(ご近所で何かあっても、おつきあいする金銭的余裕がないから等の声が聞かれるそうです。そんなことをすれば、人間としての尊厳を奪われるような生活をしなければ暮らしていくことが出来ない人を多数うみだすことになるのではないでしょうか。

 最後に大口さんは、憲法と生活保護法を基本に「人間の尊厳」が守られるように、生活実態を示し、連帯してたたかうことを呼びかけられました。
 
 
 

|

« 認定子ども園 | トップページ | 生涯学習市民センター条例 »

コメント

megumewさん、こんにちは。
9条の会の記念講演会は、私も参加していました。
雨の中、800人もの市民の方々が集まり、大変心強い思いがしましたね。
準備をされた皆さん、本当にありがとうございました。
前半の文化行事もふくめて、本当に良い集いでした。

この日、私のお知り合いの方が亡くなられて、非常にふさいだ気分でした。大切な人の命が目の前から消えてしまう事は、本当につらいものです。

 戦争のなかで、命が人の手によってうばわれるなんて事は、どんな事があっても許されないと感じながら講演に聴き入りました。

 はじめて、作家の小田実さんのお話をお聞きしました。(著書も読んだことがなく‥。申し訳ありません。どんな方なのか、さっぱり私も存じあげませんでした。)
 お話は非常にわかりやすく、また若かりし頃の武勇伝(?)には、驚きもしましたが、軍隊を持ったからといって平和が守られるものでもないということをお聞きしながらつくづく感じる熱のこもった講演でした。

 この間の、北朝鮮をめぐる問題をどう思うのか、お風呂のなかで小5の息子に「怖いから先に攻撃したら良いって意見があるんやけど、どう思う」と聞いてみました。彼は「戦争になるから、あかん」と言ってました。

本当にそうだと思います。北朝鮮は国際的に非難されて当然ですが、だからといって日本が先制攻撃に出るなんていう発想は極めて危険です。

 憲法9条こそが平和を守る力になると思います。

投稿: hitomi | 2006年7月24日 (月) 01時25分

 21日(金)、枚方・交野生活と健康を守る会のみなさんが枚方市と懇談の場を設けられましたので、私も同席をさせていただきました。

 話のなかで、しまさんがご指摘の問題も話し合いました。
 実際に保護の申請を受けた方々からは、その直前の厳しい暮らしぶりと申請時の心境、職員の対応などについて、悲喜こもごもの話が語られました。

 懇談には二人の新人ケース・ワーカーさんも参加してくれました。過去は新人の担当ケースは研修期間中は60件程度に抑えていたそうですが、今は90件前後のケースを新人でも担当をしているとのこと。

 秋田の事例についても、保護課で話し合ったそうです。自立を支援するケース・ワーカーとして亡くなった子どもさんの状況から関わることができなかったのではないかと‥。

 本来の自立支援のあり方が問われるわけですが、同時に、新規のケース対応におわれ細やかな対応ができかねる職場の現状と国の路線のもとで、最後のセーフティネットまで、大穴が開けられようとしているのではないでしょうか。

また、経験が積める職員配置も重要ですね。一定の年数はそこで経験を蓄積しないと複雑なケースへの対応は困難ではないでしょうか。

 こうした現状と路線のもとでも、暮らしを守っていくためには、人間の尊厳、生存権の保障を守る運動を発展させないといけないとつくづく感じました。

  

投稿: hitomi | 2006年7月22日 (土) 23時49分

今夜は「ひらかた9条の会」の講演を聴きました。面白かった「小田実さん」
9条の尊さはもちろんのこと、24条、25条のすばらしさも教えていただきました。
何の予備知識もなく白紙状態で人の話も聴くのもいいことですね~帰ってからネット探りまくりました。誰かに伝える為には正確な情報を得てないとね・・・
一番に伝えたのは・・・やはり娘になりましたが~

投稿: megmew | 2006年7月20日 (木) 14時44分

 北九州市の事件はこれから全国各地で起きる事件のほんの一例という感じがしますね。社会保障関係費の7,700億円の自然増分のうちの実に29%近くに当たる2,200億円の削減を決めた政府はこういったケースをどう見ているんでしょうね。セーフティネットの整備をせずして何が社会保障なのかという来はしますけれど、これが現実なんでしょうね。
 憲法論争でいうと、社会保障や生活権の保障の根本となっている25条等はいわゆる「プログラム規程」と言う解釈がされている訳で、いわば「努力目標」の様なものですよね。だからこそ、こういう事が比較的簡単にされてしまうのでしょうね。
 それと、このケースをはじめとして、現場の担当者のプロとしての技量や能力の低さというのを感じますね。マニュアルに従ってこなせば良いというような方法で人を扱うという事がどれ程怖い事か、もっとよく考えて欲しいモノです。が、現実には枚方市などでも窓口業務のISO9000化でマニュアル重視の方向が出ている訳ですよね。その上、窓口業務をどんどんアウトソーシングしていこうという事になると、益々マニュアル通りの対応に縛られてしまうと思うんですけれど、これでホントに対人支援業務が出来ると思っているんでしょうか・・・・。
 反面、働けるのに働かないで生活保護をあてにするという人が増えているのも事実で、そういう人は自らの首だけではなく、ホントに支援を必要としている人の文字通り首を絞めてしまっている訳で、そういう見極めをしっかりやっていく事も必要だと思うんですよね。そういう意味でももっとレベルの高いプロの目がもっともっと必要だと思うのですが、どうもそれとは逆方向に進んでいるように感じられてなりません。
 秋田の児童殺害事件でも所轄警察の初動捜査を疑問視する人が多いようです。こういったケースにしても、「職人」とか「プロ」と行った人達が減っている片鱗という気がしますね。

投稿: しま | 2006年7月20日 (木) 01時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/141391/10990518

この記事へのトラックバック一覧です: 生活保護学習会:

« 認定子ども園 | トップページ | 生涯学習市民センター条例 »