枚方市が「保育所民営化推進計画」策定へ審議会開催
昨日、第1回目の(仮称)保育ビジョン検討委員会が開催されました。
枚方市がどんな「保育ビジョン」を策定するのか気になり、傍聴してきました。
そもそも、この委員会は、竹内市長が、H20年2月の市政運営方針で「公立保育所の民営化や公私協調の施策を推進するため「(仮称)保育ビジョン」を策定する」と表明したために設置されたものです。
ビジョン(Vision)を辞書で調べると、「理想として描く構想」と書いてあります。
「保育ビジョン」とは、枚方の保育の理想を描き、目指すべき方向と目標を示すものです。
しかし、市長の説明では「保育所民営化のための」ビジョンです。
昨日は、庁内でまとめられた「保育ビジョン策定に向けて(骨子)」の説明が子育て支援室よりおこなわれました。
ビジョン策定の目的
○公立保育所民営化の推進(基本的な考え方の明確化)
○公私保育所の効果的な役割分担と配置ビジョン
○必要な財源の確保
○保育の質の向上(保育指針の改定)
→増大多様化するニーズに応えられる質の高い保育・子育て支援サービスの提供
と書かれた資料が配られました。
ビジョンの期間は22年度から26年度までの5年間とされていました。
具体の中身では、民営化だけではなく「統廃合」も検討課題としてあげられていました。
傍聴した感想からすれば「保育所民営化推進計画」策定委員会です。
「統廃合」も含めて検討するとは初耳です。
12月1日時点での保育所待機児が新定義で383名、旧定義では447名にのぼっている資料も配布されていました。
年度当初の待機児は、定員増と定員の枠外入所(弾力運用)で解消をしてきましたが、年度途中の待機は解消されていません。
加えて、これから新たに仕事を探して入所しようとする人達の入所は極めて困難な状況で、ニーズに応えきれていません。
今後、保育の需要はどう予測されるのか。科学的な分析を行ってほしいと議会でも求めましたが、昨日の事務局の説明では、「今後の保育需要を見込むことは難しい」と、そうした資料は提出されませんでした。
すでに構造改革のプランで公立保育所7か所を残して民営化することは打ち出されており、枚方市としては、これを具体的に保護者に説明がつく形でどう打ち出すか、こういう視点で策定がされているようです。
もともと枚方市の保育所民営化は行革のなかで打ち出されてきました。
「民営化ありき」「理念なき民営化」と批判するなかで、「民営化でういたお金を子育て支援に使う」と後付けで説明がされるようになってきました。
今回も結局おんなじ。市長が代わっても「本末転倒」ぶりは変わらないようです。
「子育て支援のまち」の打ち出しは、むしろトーンダウンした気さえします。検討委員会はお昼に開かれて、子育て世代の市民参加も簡単にはできない状況です。
市長は「市民参加条例」の策定を白紙撤回し、実質的に保障するかのようなことを述べられていましたが、この状況を見る限り出来てないようです。
次回の審議は2月5日の15時30分から。
ちなみに年度内にビジョンを策定するのだそうです。年度内とは3月。わずか3、4回×2時間程度の審議で一丁あがりですか!?お粗末さまです。
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