第4期・介護保険「改正」を考えるシンポ
枚方で介護保険問題に取り組んでいる、枚方社会保障推進協議会など市民団体の皆さんの主催でした。
まずは、枚方市の介護保険改定作業の状況について、担当課の課長代理さんから報告。
次に、「介護保険改定の動向と運動の課題」と題して、大阪社会保障推進協議会介護保険対策委員の日下部さんより基調講演が行われました。
介護報酬の3%プラス改定では、介護労働者の処遇改善に結びつく保障はないという話と同時に、
利用者からすれば「負担増」「限度額オーバー」になるとの話でした。
たとえば、生活援助なら、現行では30分から1時間で208単位だったものが229単位となりますから、これまで限度額いっぱいまで使っていた方は、認定になんの変更がなくとも、利用限度の枠を超えてしまう方がうまれるということですね。
保険料には対しては、国として不十分ながら対策がとられますが、この点では何ら対策は講じられていないようです。これって、理不尽な話で、みのさんじゃないけど「ほっとけない」問題です。
さらに認定審査の方法の変更によって、軽度に判定される可能性もあり、利用者にとっては踏んだりけったりの内容です。
あとから、パネラーとして、現在、79歳の夫のを護している73歳の女性が、お話をされました。
老老介護の大変さを知ってほしい!
ご自身も病気を抱えているため、大きな体の夫の車いす事も大変だが、電動いすは月2500円かかるが、車いすなら800円で1700円の節約のためだと頑張っている。週に1回のデイサービスも、もう1回増やしたいけれど、月4回で6400円かかる。これ上のお金はどこから出てくるのかと利用をあきらめているとの話でした。
保険料払って、利用料払って、やっと利用できる介護保険。お金がなきゃ、年金から勝手にとられても十分に利用できないんだから、本当にひどいです![]()
足の指を切断し、足の血行が悪くなっているお父さんの足を、毎日温めてマッサージしているそうです。お父さんと「夫婦仲良しでよかったね」と話しているとのこと。
仲良し夫婦でよかったよね
~と思いつつ、介護保険は量も質もお金の面でも、まだまだ多くの課題を抱えていると思います![]()
ケアマネの方からは、現在4名のケアマネで、約90件を担当しているが、、これでだいたい100万ちょっとの報酬で運営している。
30代、40代のスタッフを募集していたが、給料を聞いたら誰も応募してこない。ケアマネの仕事はセーフティーネットだと思い、働いているが、この給料ではケアマネが生活できない。
同時に、実際の仕事では、ケアマネの仕事を超えて生活支援をせざるをえないような高齢者の方々がたくさんおられ、一人24名から25名も担当したら大変だと厳しい状況を話されていました。
あまった保険料はかえすべき?
石村議員からは第4期の保険料の仮算定について報告がありました。
第3期の介護保険では、給付の適正化と称して、介護認定の改悪が行われ、支給制限が実施されました。
結局、枚方では利用見込みを大幅に下回り、9憶8千万ほど給付金が使われないまま基金に残りました。
これを次期保険料の引き下げに使い、318円を減額することで、基準額で月額4411円(減額前 4729円)となる見込みであること。
これは、現在の保険料4675円と比べても、264円の引き下げです。
第3期の改定では、全国平均を超える38.5%もの引上げを行っていましたから、結局、とりすぎちゃったわけです。認定の改悪で利用できなかった人もいるでしょう。
このとりすぎ分を、次期保険料でお返ししますということです。返しますという姿勢は評価できるのですが、返し方はどうあるべきでしょうか。
日下部さんの報告では、「高齢者の方は亡くなる方もおられるんだからいったん返すべき」と主張されていました。
「返す時は、ぼちぼち」でいいのかってことです。もちろん、返して何も手を打たなければ保険料があがってしまいますから、保険料を引き下げる手だてを打たなければなりません。
枚方市の場合、国の調整交付金が減額され、その分だけ、高齢者の皆さんの負担が増えています。
第3期の交付率は1.90%だったものが、第4期では1.27%に減らされます。高齢者の皆さんの負担は、19%から20%に引き上げです。
石村議員の話では、仮に5%満額交付されれば、23億5170万となり月額744円の引き下げが可能となるとのことです。
もともと、国は25%負担しますって言ってたんだから、役割をしぶらずにしっかりはたすべきです。
増えない特別養護老人ホーム
さらに、特別養護老人ホームの待機者は753人もおられますが、第4期の計画には、特別養護老人ホームの増設が計画されていません。
日下部さんからは、国は介護度2から5の認定者のうち施設入所者を41%から37%に引き下げようと計画しているが、枚方市の場合、29.2%しか入所しておらず、もともと低い状態だ。「保険あって介護なし」とは、このことだとコメントされてました。
さて、問題山積の介護保険ですが、問題はまだまだこれから。
財務省は、軽度者を除外することによって介護給付費の削減をねらっており、要介護2以下を対象外とすることで約2兆900億円の削減。などの試算も発表されています。
総理は、給付金をもらったら使うのか、使わないのか、なんてどうでもいい議論より、この国の社会保障をどうしていくのか、しっかり議論してほしいですね。
もちろん、私たち国民も、しっかり考えないと、気がついたら超高齢化社会に、にっちもさっちもいかない状況になっちゃいそうです。![]()
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コメント
aranndoronさん、コメントありがとうございます。
先日も、介護事業者さんから人材確保に非常に苦労をされているお話をうかがいました。資格があって夜勤もして月収が手取りで17万程度だとのこと。命をあずかる責任ある仕事でありながら…。
今度の報酬改定も加算をとろうと思えば事務量が増え、人材の確保もさらに必要で、給与の引き上げにすぐさま連動できる状況にないと嘆かれていました。
世論の高まりの中、引き上げられた報酬改定ですが、使えないんじゃ意味がない!!さらに世論を高めていかねばね。
投稿: hitomi | 2009年2月 7日 (土) 12時46分
介護保険はますます悪い方向へ進もうとしています。
雀の涙ほどの単価引き上げで、厚労省はお茶を濁そうとしています。訪問介護事業者はどこも、青色吐息で明日にでも投げ出したいほど経営が悪化しているのに、利用者、職員の職の確保などを考えれば、簡単には行かず、私財を注ぎ込み事業を継続している状況です。事業者の経営を楽にさせなければ、必ず制度そのものが近い将来崩壊することは目に見終えています。
皆さん人ごとではありません、苦しい事情を国民みんなで訴えていきましょう。
投稿: arandoron | 2009年2月 4日 (水) 11時12分